白と黒の季節

たった一晩にしてここ札幌は季節を変えました。
真夏の暑い時期になると深緑が覆って涼みを与えてくれるし、ちょっと寒くなってきても紅や黄色といった暖色系で視覚的に暖かみを与えてくれようと努力してるんじゃないかなあと思うんです。
そう考えると自然は人間という動物に非常に優しく接してくれる。
それなのに冬だけ、雪という純白、冷淡極まりない衣を羽織ってしまうのです。
木々たちはもしかしたら真っ黒い幹だけを残して、わずかな希望を与え続けてくれているのかもしれない。けど、それらの希望をかき消す圧倒的な勢いで白く覆い尽くそうとしてくるのです。

なぜか。それは我々に与えられた罰なのであります。
折角自然が、大地が、(色を認識できる)動物に優しく振る舞っているのに、人間とやらはさっぱり動物らしく振る舞わないではないか。ナマケモノのように8日にいっぺんくらい糞を木の根元に献上して差し上げないし、それどころか失恋したとかいって蹴り散らしてくる始末である。

それで、いままで冬という季節には暖かい真っ黒いふわっふわの羽毛の様なアフロの様なものを降らせていたのを、急遽冷たい真っ白な雪を降らすことに変えたのです。やり過ぎはあんまりにもかわいそうなのでふわっふわな感じだけは残しておいてくれたんです。
だからふわっふわなんです。

そのうちべったべたとかかちっかちに変わってしまわないように振る舞わなくてはならないと思います。