そこにゆらぐ風景

これはガラスのロッジを建てるってゆうコンペに出した案です。

『森の中で、実体があるようで無いような、
外のように開放的であり、あなぐらのように身を隠せる、
木陰のように包みこんでくれるロッジ。
ガラスの面同士を積み重ねてできあがる断面によって、奥に見える風景は細分化され揺らぎだす。
その“ゆらぎ”のフィルタ−越しにつくられる空間は、上/下、光/陰、内/外、、、をさらに細分化し、混在させることができる。
“ゆらぎ”とは、空間の解像度。(本文抜粋)』

今年の夏に日本を縦断してたときに、ちょうど運良く金沢21世紀美術館ではロン・ミュエック展とサイトウマコト展をやっていました。ロン・ミュエックはもともと好きで、はやく猫の目線になりたい一心で向かったのです。もちろん“でっかいあかちゃん”にもやられましたが、サイトウマコトさんの絵の“解像度”に釘付けになりました。これは個人的な解釈で申し訳ないですが、一般的に言う解像度とはdpiと言うように、ドットが基準となっているんだけれども、この絵から読み取れる解像度は、常軌を逸しているわけです。ふにゃふにゃっとした、と言うかもっと力強く、低解像度でありながら高密度な世界が広がっているように見えました。
うまく言葉になっていませんが、矛盾の中に不安定さを獲得しているように見えたのです。
それは、空間としてもとても魅力的な状態のように思います。

今回は、そんなことを考えるいい機会になったわけだし、“空間の解像度”についてもう少し考えてみっか!
と言った先からMONSTERを第1巻から読み始めて読破しようとしている矛盾は、確信しか見い出してくれないのです。